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#1388 山陰の旅(5) 『赤尾展望台 ~誰もが名カメラマン~』

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別府港から浦郷を経て赤尾スカイラインを走って赤尾展望台にやってきました。
『スカイライン』といっても景観が素晴らしいからそう名付けられているだけのようで
実際は牧道で、道路の真ん中で牛は寝そべってるわ
あちこちに牛馬の糞は落ちているわ。
こんな所を歩いて、つまづいてこけようものならそりゃ大変。
隠岐まで行ってクソまみれでは、笑い話にもなりません。
時間が経ってカラカラに固くなったものならいざ知らず
できたてホヤホヤなんかだと…
いや、これ以上は言いますまい。
お食事中の方もいらっしゃるかも知れませんので…

隠岐諸島・島前の西に位置する西ノ島。
その昔、火口であったといわれる湾を西ノ島、中ノ島、知夫里島が囲んでいます。
そのため西ノ島の東側は穏やかな風景なのに対し
国賀海岸のある西側は外洋に面していて荒々しく
長年風雨によって侵食された岸壁が独特で
日本ではちょっとこの場所以外ではこのような風景は見れないのではないか…そう思える。
鋭角で男性的な海岸とは正反対の牧歌的な草原の対比が印象的です。

赤尾展望台からの国賀海岸一帯の眺めはTVで見た以上に感動的で
実際に目の当たりにしている風景に見とれるばかり。
親子三人、「わぁ、すごい。」という言葉を発した後は、しばし呆然状態に。
我にかえって娘は携帯で、相方はコンデジCX1のシャッターを切りまくる。
「目の前にあるすばらしい景色を撮りたい。」
ただその気持ちだけで、携帯でもコンデジでもすごくキレイに撮れるだろうし
実際、相方や娘が撮った写真もきれいに撮れていました。

実はこの島に来た一番の目的は赤尾展望台ではなく、摩天崖。
上部の方しか見えてないけど、一枚目の写真の右側のほぼ垂直に切り立った断崖が摩天崖。
海面から257mの高さまで切り立った断崖の全容を見るには
船に乗って海側から見るか、あるいは
陸側から見るなら写真ほぼ中央の少し平坦になった場所付近まで行かなければならない。




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展望台の反対側も国賀海岸の景色には及ばないものの中々のものです。


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タクシーの運転手さんの話では
国賀海岸駐車場から摩天崖展望台までの海沿いは道路がなく車は走れないので
摩天崖の全容を見るのなら、歩いて行くしかないとのこと。
国賀海岸から摩天崖まで登れば徒歩で約1時間40分。
摩天崖駐車場から国賀海岸まで下れば約40分。
もちろん写真を撮ったりする時間も見ておかなければならないから、それ以上に時間はかかる。
「下りが40分なら、摩天崖から国賀海岸まで下りてくる事は可能ですか?」
「う~ん、ギリギリかなぁ。」
赤尾展望台での景色に感動して、運転手さんに言われていた見学時間をオーバーしてしまったため
摩天崖から歩いて下りるにはちょっと時間がタイトになり
写真など撮ってる時間もなく、ただひたすら下ってくるだけになる可能性があります。
運転手さんも次の予約が入っているらしく、時間延長は出来そうにない様子。
じっくり考えてる時間もないので、当初の予定通り、国賀海岸を見学した後摩天崖に行くことに。
そう決めた大きな理由は、海側から摩天崖の全貌を見れるということでした。
というのも、ラッキーなことに今日、明日と国賀まつりが催されていて
17:30からサンセットクルーズ
19:50からナイトクルージングといずれも無料で乗船できる旨を聞いていたからです。
なので、15:30分に宿についてチェックインした後
少し休憩を取ってから近くの浦郷港に行ってサンセットクルーズの船に乗れば
海側からの摩天崖全貌を見れるし、夕景も楽しめますからね。

というわけで、これから国賀海岸に向かうわけですが
別府港から赤尾展望台に来るまでの間、運転手さんがいろいろガイドをしてくれました。
高台になったところに車を停めて
「西ノ島、中ノ島、知夫里島の三つに囲まれたところは遠い昔は火口でした。
 海になる前は火山だった訳です。
 これらの三つの島は、その火口を取り囲む外輪山でした。
 ここから見ると、そのことがよくわかるでしょう。」
確かに良くわかりますけど、何万年も前の事を実際に見たかのように話す運転手さんが面白かったです。

また内海と外海を連絡する『船引運河』の橋の上に車を停めて、その解説もしてくれました。
運河ができたのは大正時代のことで
それまでは、船はぐるりと外海を回って内海にある港に行くか
船を一旦陸に上げて外海と内海を行き来していたんやそうで
とにかく不便なので、当時約17,000円を費やして内海と外海を行き来できる運河をこしらえたそうです。
17,000円というと当時では大金で、島の年間の予算に匹敵する金額なのだとか。

と、唐突に「玉木宏って知ってますか?」と運転手が聞いてきました。
私「最近、TVドラマとかにもよく出ている俳優の玉木宏さんですか。」
運「そうです。」
私「知ってますよ。」
  …「あをによし・鹿男」や「のだめカンタービレ」に出演していたことはTVをあまり見ない私でも知っている。
運「私、知らなかったんですよ。玉置浩二なら知ってるんですけどね。」
私「はあ。」
  …う~ん、この運転手さん、何が言いたいのかサッパリわからん。
運「その俳優の玉木宏さんのお祖父さんの家が、この近くにあるんですよ。」
娘「ほんまですかぁ。」
運「はい。仕事がオフの時は、よく来られるようですよ。」
私「玉木宏さんって隠岐の出身なんですか?」
運「違いますよ、玉木さん自身は東京生まれの東京育ちでしょうが、お祖父さんがここに住んでるので
  たまに遊びに来るようです。」
娘「玉木宏さん、今日は隠岐に来てはるかなぁ。」
運「今日は来てないでしょうね。でも、お客さんたちが乗られてきた同じ船に国賀まつりで歌うため
  プロの歌手の方が乗られていたみたいですよ。」
妻「えっ、本当ですか? でも船内でそれらしき人は見かけなかったなぁ。」
運「そりゃあ、特別室の個室に乗って来るというふうに聞いてますし、皆さんが船を下りてから下船するでしょう
  からね。」
私「それで、そのプロの歌手って誰なんですか?」
運「えーっと、何て言ったっけかなぁ。忘れてしまいましたわ。」
私「忘れるくらいなら、そんなに有名な人ではないんでしょうね。」
娘「まさか『KAT-TON』とか『嵐』とか。」
私「それは、ないやろう。」
嫁「そりゃ、そうや。そんな人たちが来てたら、島中が大騒ぎになってるわ。」
で、結局そのプロの歌手というのは誰なのかはわかりませんでした。

その他にも、島の観光ガイドとはかけ離れた話をたくさん車中でしましたが、
どれも面白い話でした。
まあ、書けば話が長くなるので、それはまた別の機会にします。

 -つづくー
by echoes06 | 2010-04-10 05:35

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by おすぎ
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