#1500 竜王渓遊歩道

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高野下から竜王渓遊歩道を歩いて九度山まで戻ることにしたのでございます。

他にも選択肢はいくつもあったのではありますが

体温を上回っているのではないかしらと思えるほどの気温ですから

長い距離を歩く山道なんかですと何かあったときに困るのであります。

そのような山道は、車も通らない訳でありますから

「ヘイ、タクシー!」と叫んでも、タクシーが来る道理はないのでございます。

まあ、そのようなことで約4㎞で比較的平坦で無難なこのコースを歩くことにしたのでした。

それでも若干の不安がないわけではございません。

何せ、この暑さで道行く人もほとんどおりません。

高野下を下車してから駅員さんを除いては、出会ったのは同じ電車から降りた御婦人と駅に向かってくる男性

それに民家の軒先で居眠りを決め込んでいたワンコだけでありますから

ここから九度山に行くまで誰とも出合わない可能性は大といってもよいでしょう。

それでも、まあ平坦な4キロの道なら一時間もあれば大丈夫であろうと

渓谷を流れる水の音が、いくぶん気温を下げてくれるような気がしながら歩きだしたのでございます。




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誰とも出会うことなく不動谷川に沿って歩いていると

南海高野線の鉄橋が見えてまいりました。

ちょうどこの鉄橋の見える所に四つのベンチがありましたので

そろそろ昼食にしようと左から二番目のベンチに腰かけて

高野口小学校の近くのスーパーで買ったおにぎりとお茶をカバンの中から出したのでございます。

左から二つ目のベンチに腰かけたのは木陰になっていたからという、ごく単純な理由からでした。

鉄橋がよく見えるのは右側二つのベンチですが、日光がまともに当たっていて見るからに暑そうであります。

そして、おにぎりにかぶりついたその瞬間・・・





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線路の響く音が・・・

うおぉぉぉ、またもや「特急こうや」ではないですか。

かぶりついたおにぎりの全部を慌てて口の中に押し込んで

手元に置いていたカメラを構えて撮ったのですが

先頭車輛は既に橋梁を渡り切るところまできていて木の葉に隠れてしまっております。




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瞬間的に「最後部の車両を、渓谷まで入れて広角側で撮ろう」と思ったのでありますが

何を血迷ったか望遠側にズームしてしまうという、ていたらくでございます。

慌てて気が動転しているときは得てしてこのようなことが起こってしまうのでございます。




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すぐさまレンズを広角側に回しながら、右のベンチに移動したのですが

さっきのショットで既に最後尾の車輛が橋を渡り切るところでありましたので

シャッターを切ったところで、「こうや」の「こ」の字も写っている筈もありません。

本日二度目の叫び。「シェーン! Come back・・・!」

それ以上に、おにぎり丸々一個を無理から口の中にほおばったものですから

そりゃあもう、苦しいったらありゃしない。

お茶を飲んで、ほとんど噛まずに飲み込んじゃいました。

こういう食べ方は当然のことながら良くありません。

胃袋が「なっ、何すんねんな!」と文句を言っております。

ほんまに、これじゃ、踏んだり蹴ったりでございます。

(「踏まれたり蹴られたり」の方が正しい言い方ではないかと思ったりもしますが)


少し落ち着いたところで、二個目のおにぎりを今度はしっかりと噛みしめて味わいながら食べたのであります。

たった今、「こうや」が通過したのですから、しばらく電車はやって来ないものと思われます。

一個目のおにぎりはほとんど丸のみに近い状態で胃袋に落下していったので

二個目のおにぎりは「これでもか」というくらい噛んで、噛んで、噛み倒すくらいに

ゆっくり、じっくりいただいたのでございます。

おにぎりも食べ終わり「さあ、いつでもいらっしゃい。」と準備万端で待ち構えます。

けれども、そういう時に限って電車は中々やって来ないものであります。

ジリジリと照りつける太陽、流れ落ちる汗・・・

もう少し、もう少しと待ち続けるも気配すら感じません。

さすがに頭もボーっとしてきて、根負けです。

「しゃあない、歩きだすか」と、遊歩道を先へ歩を進めたのであります。

休憩していたところから20mほど歩いたでしょうか、レールの響く音が・・・

「嘘やっ、何でやねん。」



山間部でカーブが連続しているから電車はそんなにスピードは出せないとして

時速36㎞だとしたら、一秒間に10m。

電車は1両17mの4両編成で68m。

ある地点を先頭車輛が通過してから、最後尾が通過するまで6秒8。

先程の休憩地点まで戻ってカメラを構えてシャッターを切るまでに要する時間は・・・

いくら暗算が得意な私でも一瞬のうちにそこまで計算できません。

「ええい、戻ってまた取り損ねたらイヤやから。このまま、やりすごそう。

さっき特急が通過したから、どうせ今度は各停やろうし。」




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と、その瞬間、私の思いをあざ笑うかのように目の前を通過したのは、またもや特急「こうや」

「嘘やろ」一瞬ポカ~ンとした後、すぐ我に返りシャッターを切りましたが・・・

ほとんど木の葉に隠れちゃってます。 しくしく。

本日、三度目の叫びです。

「シェーン! Come back・・・!」

もちろん鉄道撮りに来た訳ではないのであきらめもつくのですが

それにしても、この日は特急「こうや」にはとんと縁のない日でありました(涙)

しかも、これが記念すべき1500回目の更新になろうとは、トホホのホです。
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by echoes06 | 2010-08-05 00:30

写真・イラスト・よもやま話


by おすぎ
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