道明寺は道明寺天満宮の西側にある。
もともとは天満宮の南側の低い位置にあったんやそうやが
近くを流れる石川の度重なる氾濫で水浸しの憂き目にあうことも多かったため
今の位置に移設されたのだという。
「道明寺」という駅名もあるのではあるけれど
道明寺というとお隣の天満宮の方が敷地も広く名も通っていて
天満宮のような梅という目玉もなく、式場や会館もないので
見過ごされがちではあるけれど、なかなか面白い寺ではある。
山門を入ってすぐ左手に手水舎があるのだが
青銅製の龍の口から水が流れ落ちてくるという訳でもなく
底から水が供給されているようだ。
そして何と言っても他の寺院と比べて異質なのは
手水場を囲むようにベンチが置かれてあること。
手を清めるというよりは
ご近所さんの井戸端会議の場所として利用されていそうな感じ。
観音菩薩像が建てられてあるが、ちょっと妙な感じ。
印相を組んでおられないどころか
手に籠のようなものを持っておられる。
「何じゃいな、これは?」
器の中には魚介類が… 絶句
「鮮魚店からの帰りかいな?」
「そもそも菩薩ともあろうお方が殺生していいのか?」
一瞬、そう思うが、何か深い意味がありそうな。
「魚藍観音菩薩」と記されてあるだけで説明らしきものはない。
後でウィキペディアで検索してみることにしますか。
それにしても何とも美しい指をしておられる。
指フェチの自分としてはたまらんものがある。
ならされた白砂利の上には、ところどころ小石が置かれていて
文字が作られている。
「絆」とか「心」とか「浄土」とか…
これ、反対側からみると意外にわからないものである。
嘘だと思うなら実際に行ってみて確かめてごらん。
※後記 魚藍観音像は全国のいたるところにあるそうです。