① 奈良市内から柳生に向かう途中にある峠の茶屋
② この茶屋ができたのは約180年前というから、随分と年季がはいってる。
③ もしかしたら剣豪・柳生十兵衛なんかも、かつては自分が座っているこの場所に
座ってお茶を一服していたのかも知れないと思うと
なんだか不思議な感じがします。
④ 四月三十日、午前8時。ここでうどんをいただくことに。
今まで眠っていたニャンコが、うどんの臭いに感づいたのか
肩越しにこちらを見たかと思うと、私の前に座って
瞳をウルウルさせてこちらを見ている。
「じっと見つめても、あげないよ。」
「いけずゥ~。」
「いけずもなにも、あんた猫舌やから熱いうどんは、よう食べんやろう?」
程なくして餌の準備ができたのか、厨のほうへ駆け出していった。
⑤ 「あんたは、餌をもらいに厨に行けへんの?」
「アホなこと言わんといてんか。ワシ繋がれてんのに、行けるわけあれへんやんか。」
「あ、なるほどね。」
「せやけど、ニャンコはフリーの身やのに、なんでワンコは首輪はめられて繋がれるんやろ?
理不尽と思えへん?」
「そら、ワンコは噛み付くかもしれんからやろ。」
「ワシ、おとなしいねんで。せやから、あんたワシの飼い主に
『首輪はずしたりなはれ』て言うてきてくれへん?」
「自分で言いに行きいや。」
「ワシ、ワンコやから飼い主に『ワンワン』言うても伝われへん。」
「あれ?そしたら、何で自分はお前の言うてることわかるんやろ?」
茶店の店主がやってきて私に言った。
「お客さん、なにをさっきから『ワンワン』言うてはりますのや。」
Pentax K10D with Tamron 28-75㎜F2.8(A09)
② この茶屋ができたのは約180年前というから、随分と年季がはいってる。
③ もしかしたら剣豪・柳生十兵衛なんかも、かつては自分が座っているこの場所に
座ってお茶を一服していたのかも知れないと思うと
なんだか不思議な感じがします。
④ 四月三十日、午前8時。ここでうどんをいただくことに。
今まで眠っていたニャンコが、うどんの臭いに感づいたのか
肩越しにこちらを見たかと思うと、私の前に座って
瞳をウルウルさせてこちらを見ている。
「じっと見つめても、あげないよ。」
「いけずゥ~。」
「いけずもなにも、あんた猫舌やから熱いうどんは、よう食べんやろう?」
程なくして餌の準備ができたのか、厨のほうへ駆け出していった。
⑤ 「あんたは、餌をもらいに厨に行けへんの?」
「アホなこと言わんといてんか。ワシ繋がれてんのに、行けるわけあれへんやんか。」
「あ、なるほどね。」
「せやけど、ニャンコはフリーの身やのに、なんでワンコは首輪はめられて繋がれるんやろ?
理不尽と思えへん?」
「そら、ワンコは噛み付くかもしれんからやろ。」
「ワシ、おとなしいねんで。せやから、あんたワシの飼い主に
『首輪はずしたりなはれ』て言うてきてくれへん?」
「自分で言いに行きいや。」
「ワシ、ワンコやから飼い主に『ワンワン』言うても伝われへん。」
「あれ?そしたら、何で自分はお前の言うてることわかるんやろ?」
茶店の店主がやってきて私に言った。
「お客さん、なにをさっきから『ワンワン』言うてはりますのや。」
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