お盆の時期ということもあってか、街にはあまり人を見かけないと書いたけど、ここ
国際市場通りにくると話は別。
狭い通りの両側にはいろんな商店が立ち並び、道路には露店が所狭しと並んでいる。
そこを大勢の人が歩いているのでずいぶんと熱気があります。
私はあまり人が多すぎる場所は苦手で、口をパクパクさせて、まるで酸欠の金魚状態
です。
装飾品、飲食料、時計、衣類…
いろんなモノが売られていますが、値札というモノが全くつけられていないので一体いく
らなのかがわからない。
国際通りは地元の人たちだけでなく観光客もけっこう訪れるのでごった返すということも
あるだろう。
露店の人と話をしてみると、えっと思うような値段の安さ。
思いつきで値段を決めてるんじゃないかと思えたりする。
『道具屋』という落語を思い出した。
ある男が古道具の露店を任されることになった。
冷やかしの客が「そこにある笛を見せてくれ」といっ
て手に取ってみると、ずいぶんと埃がかぶってい
たので指で笛の中の誇りを取っていたら、指が笛から取れなくなってしまった。
「どないしよう。」
「取れないんでしたら、買うてもらうしかおませんなぁ。」
「しゃあない。なんぼや。」
露天商の男がぶつぶつとつぶやきます。
たまには嫁はんに美味いもん食わしたりたしなぁ。
それよりも、家の塀が壊れてるからそれを先に直さんと。
建付けが悪うなって、入口の扉が開きにくうなってるのも直さんとなあ。
考えたらあちこち直さんとあかんところがあるなあ。
それなら、いっそのこと家を建て直そうかと算盤をはじいておりますと客の男、恐ろしく
なって取れない笛を指にぶらさげたまま、その場を逃げるように走り去っていきました。
「うわ~、泥棒やぁ!」
「どうしたんです。いったい何を盗まれたんです?」
「家一軒、盗まれたぁ。」
もちろんこれは落語の話であって、国際市場で売られているものに埃がかぶっているわ
けではありません。
一行の中には買い物をメインに来ている人もいるけれど、私はそうではないので国際市
場はブラブラ見て歩くだけ。
人の多さには閉口するけれど、売られているものを見るのはなかなか面白い。
日本と同じようなものあればそうでないようなモノもある。
確かに安いことは安いので、大量にお土産を買わなきゃならん人にとっては好
都合のようです。
看板の類はほとんどがハングル文字オンリーなので、書かれてあることがチンプンカン
プンなんやけど、たまに英語や日本語が並列表記されているモノを見かけた。
「かき氷」「ぜんざい」と書かれた屋台がありました。
かき氷はともかく、辛い食材が主体の韓国の人はぜんざいなんか食べるのかしらと不思
議な気がしたけれど、チョコレートやキャンディーなんかも普通に売られているので考え
てみればそう不思議な事でもないのかも知れません。
まあ、おやつ感覚なんでしょうなあ。
それにしても、ここのお店の日本語表記、かき氷がカッコ書きになっているのに、ぜんざい
はカッコ書きになっていないのは何故?
国際市場通りを少しはずれると、人通りは急に少なくなります。
日本の都会でも華やかなメインストリートを少し入ると何とも魅力的な路地に出くわすこと
がありますが、ここもそんな匂いがプンプンします。
路地裏探検に行きたいところですが、迷子になりそうだし、決められた時間に決められた
場所に集合となるとおいそれと勝手に探索に出かけるわけには行きません。
それに一人だとちょっと怖さがあるし、何といっても文字が読めないというのが更に不安要
素となるのは必定です。
ガイドさんに頼んで少し路地を案内してもらい、数人で固まって行動。
まるで金魚のフン状態です(苦笑)
カメラに収めたい個所がいくつもあったけど、置いてきぼりになるのが怖いのでここではあ
まり撮れませんでした。
結局ここではショッピングはしないつもりでしたが、財布をひとつ買いました。
ただ、中に入れるモノが乏しいのが残念であります。 しくしく
表通りに出て来るとダイソーが目に入りました。
ダイソーなのに「百円均一」と書かれてない。
あ、ここは韓国だから当然ですね。
今のレートは1000ウォンが80円くらいだから、表記するとすれば1250ウォン均一となる
んでしょうかねえ。
国際市場通りでスカーフを買った人に、いくらしたか
尋ねると「ふたつで10,000ウォン」というので、思わず「高っ!」と言ってしまったけど、よく
考えるとひとつ400円くらいなので「安っ!」と言いなおす始末。
どうも交換レートが一桁違うと感覚がおかしくなり、慣れるまでちょっと時間がかかりそうです。
さて昼食~龍頭山公園~国際市場とまわって、これからホテルにチェックインに向かいます。
夕食はホテルから30~40分ほどバスで移動した、海辺の高台にあるところで焼き肉です。
それまで時間があるので、チェックインのあとホテルで仮眠。
何といっても前日遅く床に就いたにもかかわらず5時起きの6時前自宅出発だったので…
泊ったのはロッテホテル。
立派なホテルで部屋もキレイでした。
免税店でブランド品を買うために韓国に旅行する人がいるのというも頷けます。
2泊3日の旅で料金は5万円台ですから、買物の内容によっては、その差額で旅費が出て
きますもんね。