前回、車のことを書いていて思い出したことがある。
エージのことだ。
エージというのは友人なのだが、若い頃のエピソードは数え切れないほどあって…
そもそも、同年代でありながら、小中高と同じ学校に通っていたこともない。
たまたま、バンドの練習をとあるスタジオでしていたとき
ふらりと見学にやってきて、それからの付き合い。
エージは身長190cm以上あって幅もある体格をしていたので
「大鵬さん」などと呼ばれていた。
ベーシストなんだけど、その体格ゆえに、ベースがオモチャのように見えた。
その彼が当時乗っていたのがスズキ・フロンテという中古の軽自動車。
若い頃は誰しも金がない。
ツルツルの溝のほとんど無いタイヤのまま
ある冬の寒い夜、エージのフロンテに4人乗って中央環状線を走行中のこと
定員オーバーではないといっても車内はかなりギュウギュウの状態。
もうそれだけでシャコタン状態なのに、溝のほとんど無いタイヤ。
で、車線変更をした刹那…
車は横転し、ゴロンゴロンゴロンゴロンと4度回って奇跡的に元の状態に。
それは良かったのだけど、フロントガラスが無くなってしまってた
ある意味セミオープンカーなのだけど
フロントガラスのないオープンカーではシャレにならん。
寒い寒いと言いながら委細構わず走っていると
突然、ボンネットがバタンと跳ね上がって前が全く見えない。
幸いに誰も怪我をすることなく無事に家にたどり着いたのであるが
今思うとゾッとする。