地下鉄の中で考え事をしていたら、下車するべき駅を乗り越してしまった。
引き返そうかとも思ったが、前の用事が意外に早く終わってしまったので、次の約束の時間までにはまだたっぷり時間がある。
まあ、いいか。
ここで降りてちょっと歩いてみるか。
地下鉄の1駅、2駅くらいなら、歩いても、そう時間は違わないし…
大阪市内のことはたいていわかっているつもりなのだけど、
初めて降りる駅は地上に出ると、方向が全くわからなくことがある。
晴れの日だと、太陽の位置でおおよその方角はわかるんやけど…
どっちに行けばいいのかなあと
歩道橋を歩いていると
「あっちでっせぇ~」と壁から指差すヤツがいる。
いう事を聞いて、その指示に従おうかと思ったけれど
前方に面白そうな建物があるので、ご忠告に逆らって反対方向にテクテク歩く。
町屋を手直しして、数軒のお店が営業してはるみたい。
レンタル自転車屋さんなんかもあるのだけれど、平日とあって、ちょっと暇そう。
そういうお店があるということは、このあたり、見所があるんやろうなあ。
直木賞の元となった作家、直木三十五先生のおうちもこの辺りにあるのだとか。
何故か、自転車の後ろに、お手製のナンバープレートがかかっているのが面白い。
建物は古そうだけど…
外灯は新しそう。
おそらく、この建物に似合いそうなモノを取り付けたのでしょう
こちらは、建てたときから、あまり、いじられてないような感じの建物。
人が住んでるようには見えない。
一体、何に使われているのかなあ?
昔ながらの平屋建ての向こうに、高層ビルが見えるのも
上町台地ならではの景色か…
石段の向こうにバイクのお兄さん。
「おッ、石段をバイクで駆け下りるのか!ウイリーでもやってくれりゃ」
そう思ってカメラを構える。
そう思ったけれど、下から自転車を押して登って来る女性が
坂を上りきって向こうに行ってしまうと
石段横のスロープをおりてきた。
「なんや、つまらん。石段を下りて欲しかったなあ。」と若干残念ではあるけれど
スロープを下るのが普通であって
石段を下ってくるかなあと考える方がおかしいのである。
「およよ、ここ、通れるかな?かがまなきゃ、通れんかな??」
…と一瞬思ったけど、我がの身長は2.2mもないことに気付く。(バカですね(笑))
道路の向こう側に渡ってしばらくすると、雨が降り出した。
あわてて、傘を…
あれッ?傘持ってない。
事務所出るときは持って出たのだから、
前のお客さんの所に忘れたか
あるいは電車の中に忘れたか…
いや、今はそんなことよりも
次のお客さんの所に急がねば
傘をさして道行く人の間をすり抜けながら、なれないダッシュ。
中年のおっちゃんには、ちとキツすぎる。
松屋町~谷町四丁目
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